取材記事

田中が終盤独走で優勝―陸上成年女子5000メートル

600メートルから先頭に出た田中

鹿児島特別国民体育大会の会期内競技第9日は10月16日、鹿児島県内で行われ、鹿児島市の白波スタジアムでの陸上成年女子5000メートルは、日本記録保持者の田中希実(兵庫・ニューバランス)が15分22秒46で優勝した。2位は森智香子(長崎・積水化学)で15分43秒31。3位は下平田渚(宮崎・センコー)だった。

◇「守りの走り」に終始し、不満顔の田中

 

 

 

 

 

今年9月のダイヤモンドリーグ(ブリュッセル)で14分29秒18の日本新記録を樹立するなど、世界に通用するトップランナーに成長した田中にとって、納得のいかない走りに終始した。スタート前に田中の輝かし戦績が紹介され、「自分は5000が主戦場の選手という意識があり、場内アナウンスを聞いて変に意識してしまった」。600メートルで先頭に出て集団を引っ張り、3400メートル付近から独走態勢を築いた。しかし、「ペースを上げたつもりが(思うように)上がらず心の重荷になっていた」とレース中の心境を語る。

課題としていた残り1000メートルも精彩を欠き、「最後の1000は2分40秒近いタイムで走りたかった」そうだが、この日は2分50秒にとどまった。「守りの走りになってしまい、ラストにつながらなかった。選手の器が小さいのかな」と不満ばかり口をついた。世界の舞台で活躍する田中にとって今回の国体出場は、いわば感謝のお披露目的な意味合いもあった。「自分らしい走りを見せて、いい大会で終わりたい」。その思いを体現できず、悔しさばかりが残った。

本来の走りができず、悔しそうにゴールする田中

このページの先頭へ戻る

国体パートナー

過去の大会

いちご一会とちぎ国体 国体チャンネル 2023冬季大会 国民体育大会冬季大会2022 いきいき茨城ゆめ国体2019 国民体育大会冬季大会