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国体の開催地「いばらき県」
いばらき県の歴史や観光スポット食の情報など。国体開催地いばらき県の魅力をお届け。
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2020年国体
茨城の次は鹿児島! 2020年の国体開催地・鹿児島県に迫る
2019年9月から10月にかけて熱い戦いが繰り広げられた「いきいき茨城ゆめ国体。そのバトンは茨城県から来年は鹿児島県に受け渡される。鹿児島県での国体開催は1972年以来48年ぶり。「燃ゆる感動かごしま国体」を大会愛称に、「熱い鼓動 風は南から」をスローガンに掲げた鹿児島国体に向けた取り組みや準備について、同国体鹿児島市実行委員会の増渕俊隆さんにお話を伺った。観光都市の特性を生かしたおもてなし鹿児島県と言えば、昨年の大河ドラマ『西郷どん』の舞台にもなったのは記憶に新しいが、桜島などを代表として観光地というイメージが強い。国体でもその特性を生かした歴史や文化をはじめ、自然の魅力を発信するのが目標となる。中でも1番の目玉は、選手も鹿児島県を体験することができる国体運営だ。増渕さんは「競技と競技の(間の)空いている1、2時間でも楽しめるメニューを組みたい」と意欲的だ。試合観戦に訪れた観客のみならず、試合に出場する選手たちにも鹿児島県を感じられるような観光プランを用意し、「選手にもまた鹿児島に来たいと思える国体」にしたいという。オリンピックの熱狂を生かして来年の鹿児島国体は東京オリンピック開催後に行われることもあり、国民のスポーツに対する関心も高まっているはずだ。16年のリオデジャネイロオリンピック後にも多くのオリンピアンが国体に出場したこともあり、来年も多くのオリンピアンの出場が期待される。「オリンピックの熱気、感動、余韻を生かしたい」と増渕さんが話すように、オリンピックの熱狂そのままに国体も大きな盛り上がりを見せてくれるだろう。また来年に迫った国体開催に向けて、鹿児島県はプレ大会や事前イベントを企画。特にプレイベントを行うことで、実際の大会運営での問題点を検討してきた。「選手が最高のパフォーマンスができるように、万全の体制で準備をしている」と、本番に向けて怠らない。学生の情報発信力に期待 最後に鹿児島国体が学生に期待することを伺った。増渕さんは「若い人は情報発信力が高いことが特徴。積極的に国体を発信して、若い人にも国体を楽しんでほしい」と、私たち学生にも積極的な国体参加を期待された。大会ボランティアも当初の予想より10代、20代の応募が多いという。ぜひ次回の国体では私たち学生も積極的に国体に興味を示して、国体の熱狂を発信していきたい。筆者 明治大学・大西健太
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弓道ー記事
弓道、静寂の中での激しい戦い(少年男女遠的)
■弓道 チャンネルページURL:https://japangamestv.japan-sports.or.jp/channel.html?ch=120068弓道とは 弓道には2種類の種目がある。近的と遠的だ。今回の国体では3人1チームの団体戦を行い、1人につき4射で3人の合計で12射する。2種目の違いは、距離の遠さや的の大きさ、得点方法にある。 近的は、28メートル先の直径36センチの的を狙う。的に当たればどの部分に当たっても良い的中制で、より多く当たった方の勝利となる。 遠的は、60メートル先にある直径100センの的を狙う。的の中心ほど得点が高くなる得点制で、より多くの点数を獲得できたほうの勝利だ。今回は少年男女の遠的の試合についてリポートする。弓道の風景 弓道の少年男女・遠的は、10月5日に水戸市の堀原運動公園武道館弓道場で試合が行われた。暑い日差しの中、選手たちは狙う的に集中し、しばらく静かな時間が続く。矢を的に当てるまでの動作は8つ。足踏み・胴作り・弓構え・打起し・引分け・会・離れ・残心。非常にゆっくりと流れるように矢を放つ。次いで、矢が的に当たる音が鳴ると、会場は「よし!」と短く大きな歓声があがった。(少年男子の遠的決勝、山口対東京)少年女子は鹿児島、男子は山口が優勝 少年女子の遠的決勝は鹿児島と群馬だ。両チーム同じような点数を重ね、最後まで勝敗のわからない試合。しかし、群馬最後の1射が的の7ポイント枠にとどまり、53―52で鹿児島が2年連続4度目の優勝を決めた。 少年男子の決勝トーナメントでは、山口が高い得点を出し続け、他を圧倒していた。山口県は準決勝の鹿児島戦でも安定して的に当て続け、67―50で山口が決勝へ進出。決勝でも山口は、東京を相手に高得点を出し続け、75―54の大差で優勝に輝いた。 開催県の茨城は、少年男子で6位に入る健闘を見せた。(表彰式終了後、入賞した関東圏の選手たちが写真に収まる)会場に来た水戸黄門 弓道の試合会場となった堀原運動公園武道館弓道場に、水戸黄門一行が訪れた。写真撮影をする際には印籠を持たせてくれる。こういった突然のイベントも茨城国体の魅力だ。(立ち話をする水戸黄門一行)記事・写真 常磐大学 茅根伶
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閉会式
いきいき茨城ゆめ国体―閉会式
第74回国民体育大会「いきいき茨城ゆめ国体」は10月8日、ひたちなか市の笠松運動公園陸上競技場で総合閉会式が行われ、11日間の熱戦に幕を閉じた。曇り空の下、会場には大勢の観客が詰めかけ、午後1時からオープニングプログラム、午後2時から式典を見守った。 茨城の総合優勝で国体終了、ゆめ大会へバトンタッチ (茨城県選手団行進)(閉会式で整列する47都道府県の選手団)総合閉会式で司会を務めたのは、開会式でも登場した茨城県古河市出身の俳優渡辺徹さんと茨城放送の菊池真衣アナウンサー。オープニングプログラムの冒頭では、筑波山ガマ口上保存会による「ガマの油売り口上」が1974年の前回茨城国体に続いて披露された。ガマ口上はつくば市認定地域無形民俗文化財で、江戸時代に傷薬として用いられていた軟こうを巧みな口上で売るというもの。勢いのある口上に、司会の渡辺さんは「後世へ大切に受け継がれていくべき」とコメントした。続いて、いばらき舞祭ネットワークによる華やかなダンスがあり、総勢453人による迫力ある演技が会場を魅了した。また、国体に引き続いて開催される全国障害者スポーツ大会の「いきいき茨城ゆめ大会」で実施される2競技が紹介された。フライングディスクの実演には茨城県代表選手の漆野快と小林伸也が登場。円形ゴールを狙って10回投げ、通過した数を競うアキュラシーに渡辺さんが挑戦し、7m先のゴールに2投目で決めた。漆野は「(投げた距離を競う)ディスタンス61mとアキュラシー9投の自己ベスト更新を目標にしたい」と意気込みを述べた。車いすバスケットボールの紹介では、茨城県代表選手の菅谷彰宏と德丸煕が実演。高校生の德丸は「チームの要となって少しでもいい試合ができるように頑張りたい」、菅谷も「なるべくいっぱい勝てるように頑張りたい」と、それぞれ抱負を語った。午後2時、秋篠宮家の長女眞子さまが臨席され、式典が始まった。常総学院高校吹奏楽部と茨城県警音楽隊の約100人で編成された吹奏楽隊による行進曲「そして未来へ」の演奏と、茨城県内で活動する合唱団で編成された合唱隊の歌声とともに、47都道府県の選手団が入場。開催地の茨城県選手団は最後に登場した。続いて大野敬三国体委員長から成績が発表され、茨城県が天皇杯(男女総合優勝)を2569点、皇后杯(女子総合優勝)を1331点で獲得、いずれも45年ぶりの栄冠となった。茨城県には伊藤雅俊大会会長から賞状、眞子さまから天皇杯と皇后杯が授与された。続いて「いばらきゆめ大会」へ炬火(きょか)の分火が行われ、分火者を体操男子の山室光史(茨城県古河市出身)とライフル射撃女子の山田優子(茨城県桜川市出身)が務めた。(天皇杯を掲げる茨城県の関直也(サッカー成年男子) (皇后杯を掲げる茨城県の安嶋千晶(重量挙げ女子))続いて、茨城県の大井川和彦知事から来年の開催地である鹿児島県の三反園訓知事に国体旗が手渡され、鹿児島県旗の掲揚で「燃ゆる感動かごしま国体」の成功を祈願。最後に大井川知事が閉会を宣言した。 (大井川和彦・茨城県知事から三反園訓・鹿児島県知事へ国体旗引き継ぎ)?なお、残念ながら「いきいき茨城ゆめ大会」は台風19号の接近に伴う影響が考慮され、10日に中止が発表された。 記事・写真:常磐大学 立原遥
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バスケットボールー記事
愛知が連覇―バスケットボール少年女子
■バスケットボール チャンネルページURL:https://japangamestv.japan-sports.or.jp/channel.html?ch=120086 10月8日、水戸市のリリーアリーナMITOでバスケットボール少年女子の決勝が行われた。国体最終日の試合で対戦したのは愛知と大阪。大阪が愛知を追う激しい展開となったが、愛知が62-56で大阪を振り切り、2年連続21度目の優勝を飾った。 国体の試合ではコートに5人とベンチに7人の1チーム12人、10分4クオーターで行われる。ボールを持ったチームは24秒以内にシュートをしなければならない。シュート時にファウルを受けた場合、位置ごとに2点または3点分のフリースロー(フリースローラインからのシュート)が与えられる。 【ディフェンスをかわし、シュートを狙う大阪の7番・木下風奏】 愛知、大阪の追い上げかわす ともに選抜チームで、愛知は今夏の全国高校総体(インターハイ)を制した桜花学園高や県内のライバル・安城学園高の選手らで編成し、対する大阪はインターハイ4強の大阪薫英女学院高が主体のチーム。 試合は愛知のボール保持でスタート。愛知はまず平下結貴(桜花学園高)が先制点を決めた。その後も遠めからのシュートを中心に得点を重ね、第1クオーターを19-10とリード。第2クオーターもリードを保ち、32-24で前半を折り返した。しかし、後半の第3クオーターに入ると、大阪に追い上げられ、一時は同点に追いつかれる場面も。それでもタイムアウトで監督の指示を得ると、安定した攻撃と防御が戻り、再び突き離す。第3クオーターは46-38で終了。最終第4クオーターは点を取っては取られる展開となったが、残り6分を切った後、大阪のチームファウル(1クオーターで重ねたファウル数)が5回に。大阪は以降ファウルをするごとにフリースローを与える致命的な状況に陥った。残り1分。大阪は最後の力を振り絞り、追いつこうとするも、愛知の保持するボールが奪えず、そのまま試合終了。愛知が6点差で逃げ切った。 【少年女子で優勝に輝いた愛知】 チーム全員での優勝 試合後、優勝した愛知の平下は桜花学園高として、インターハイ、国体、全国高校選手権(ウインターカップ)の高校3冠を今年の目標としていると言い、「2冠目を取れたのはうれしい。シュートを確実に決めるとか、ディフェンスを振り切るとか、もっと自分の課題を練習して、これからのウインターカップで活躍できるようにしたい」。さらに「ウインターカップで優勝して3冠を達成したいということと、1月にあるU16アジア選手権で勝ち抜き、(年代別の)ワールドカップに行きたい」と大きな目標を語った。 チーム最多17得点を挙げた朝比奈あずさ(桜花学園高校)は「みんなで一丸となって優勝できてとてもうれしい。仲間がサポートをしてくれたので、思い切ったプレーができた」とチーム全員での勝利を喜んだ。そして「国体での経験を生かしてウインターカップで活躍したい」と誓った。写真・記事 常磐大学 茅根 伶
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ボート 記事
水と花のまち潮来で行われたボート競技
■ボート チャンネルページURL:https://japangamestv.japan-sports.or.jp/channel.html?ch=120084 茨城国体のボート競技は10月7日、潮来市の潮来ボートコースで少年男女の準決勝が行われた。ボート競技は、水上でボートに乗り、一定の距離をオールを使って漕ぎ、順位を争う。カヌー競技と似ているが、進行方向に背中を向けて漕ぐのがボート競技の特徴だ。漕ぐ速さを競うシンプルな競技であり、初心者が見ても楽しめる。瞬発力と持久力、一定のリズムが重要視され、2人以上の種目では息の合ったチームワークが要求される。 最終日の7日は前日の天気予報で天気が崩れるとわかったこと、船のシステム的に最終日の競技全部はできないことの2点により、成年男女の全種目が中止となり、少年男女(かじつきクォドルプル、シングルスカル、ダブルスカル)の準決勝のみが行われた。強風のため決勝を行うことができず、準決勝の各組トップが1位の扱いとなった。 時々小雨の状態でも競技は進行していたが、選手への声援は天候に負けることなく熱かった。選手同士での声援も大きく、少年男子のダブルスカル準決勝C組で1位になった大分を長崎のチームが賞賛していた。長崎チームは「九州勢として(大分が優勝したことに)嬉しい」と話していた。国体というのは47都道府県がスポーツを通して、つながることができるものなのだと改めて実感した。茨城の藤崎が5位入賞少年男子のかじつきクォドルプル準決勝D組は京都が1位、少年男子シングルスカル準決勝C組は小野田空羽(島根・松江高専)、同D組は近藤海斗(長野・下諏訪向陽高)がそれぞれ1位、惜しくも茨城の藤崎文也(潮来高)は僅差で敗れ5位だった。少年男子ダブルスカル準決勝C組は大分(選抜)、同D組は京都(選抜)がそれぞれ1位であった。(少年男子のかじつきクォドルプルとダブルスカルで準決勝各組1位になった京都チーム)少年女子シングルスカルは福井・西野と滋賀・落合が1位少年女子のかじつきクォドルプル準決勝C組は東京(選抜)、同D組は埼玉(選抜)、シングルスカル準決勝C組は西野萌恵(福井・敦賀工高)、D組は落合陽乃花(滋賀・彦根東高)がそれぞれ1位となった。優勝を獲得した西野は試合後、「500メートル過ぎたとき、少し飛ばし過ぎてしまった。だが今までで一番力を出した」と語った。次は全国大会に向けて体力と筋力をつけることが目標であり、今後は大学でも頑張りたいと意気込んでいた。(少年女子シングルスカルの準決勝C組で1位の福井・西野萌恵)筆者:常磐大学 軍司優砂