鹿児島特別国民体育大会の会期内競技第7日は10月14日、鹿児島県内で行われ、鹿児島市の白波スタジアムでの陸上成年女子砲丸投げで、次回開催県・佐賀の尾山和華(今村病院)が15メートル71で逆転優勝を遂げた。2位は今季日本選手権優勝の郡菜々佳(新潟アルビレックスRC)で15メートル42。
◇チーム佐賀にいい流れをつくった尾山
尾山は1投目、15メートル21を投げトップに立った。しかし、2、3投目は思うように記録が伸びず、優勝争いは8選手による4投目以降に。3投目まで振るわなかった日本チャンピオンの郡が意地を見せ、4投目に15メートル42をマークして1位に躍り出た。「逆転されることは想定していた。焦りはなかった」尾山は、最後の6投目で渾(こん)身の投てきを披露し、日本選手権2位の屈辱を果たした。
優勝インタビューで尾山は開口一番、「まずは佐賀に貢献できてよかった。私がここで結果を出すことが一番大事。佐賀チームのためにいい流れができました」。2024年大会から「国民体育大会(国体)」から「国民スポーツ大会(国スポ)」に名称変更され、その最初の大会が佐賀で開催されるとあって、尾山にとって今回の優勝はひとしおだったようだ。
久し振りの国体の舞台でライバルの郡に勝った尾山だが、「自己ベスト(15メートル78)まであと7センチ。達成したかった。平均して15メートル70台を出せば16メートルが見えてくる。郡さんに追いつきたい」。さらなる高みを見据えた。