取材記事まとめ
専門家の目・素人の目で見た競技の見どころと生現場の息づかいをリポート
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国体の開催地「愛知県」
愛知県の歴史や観光スポット食の情報など。国体開催地愛知県の魅力をお届け。
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国体の開催地「岐阜県」
岐阜県の歴史や観光スポット食の情報など。国体開催地岐阜県の魅力をお届け。
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国体の開催地「秋田県」
秋田県の歴史や観光スポット食の情報など。国体開催地秋田県の魅力をお届け。
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冬季国民体育大会
スケート・アイスホッケー競技の見どころ
冬季国民体育大会◎フィギュアの鍵山らトップアスリートも多数出場第76回国民体育大会の冬季大会スケート・アイスホッケー競技会(愛知、岐阜両県で27日開幕)の出場選手がこのほど発表され、全国から約1800人の選手・役員が参加し、スピードスケート、フィギュアスケート、ショートトラック、アイスホッケーの各競技で熱戦を繰り広げる。昨年から続く新型コロナウイルスの影響で、第75回大会の鹿児島県での本大会は中止となったが、今大会は参加選手や関係者への健康観察記録提示を義務づけた上で、初の無観客での開催とするなど感染防止に配慮して、何とか開幕までこぎつけた。◇日頃の練習の成果を披露コロナ禍で夏場の競技だけでなく冬季競技の大会も中止や延期を余儀なくされ、選手たちの日頃の練習の成果を発揮する舞台もめっきり減っている。そのせいだけでもないだろうが、今大会には国内のトップアスリートが例年以上に多く出場している。特にフィギュアスケートでは、国際大会で上位を狙う特別強化選手が男女計4人、それに続く強化Aの選手も男女計9人が参加する。男子では、今季からシニア入りして全日本選手権で羽生結弦、宇野昌磨に次ぐ3位につけた鍵山優真(神奈川・星槎国際高横浜)、同4位の田中刑事(岡山・倉敷FSC)が出場。女子では、全日本選手権2位の坂本花織(兵庫・神戸学院大)、同7位の樋口新葉(東京・明大)がしのぎを削る。中学生で伸び盛りの千葉百音(宮城・仙台市立寺岡中)らの演技にも注目したいところ。◇平昌五輪代表が熱い戦い岐阜・恵那市で行われるスピードスケートでは、男子で平昌五輪代表の土屋良輔(群馬・メモリード)、長谷川翼(長野・日本電産サンキョー)らがエントリー。今年の本大会開催地の三重県からは女子の小坂凛(三重県スポーツ協会)らが出場するが、同県の女子がこの競技に出るのは18年ぶり。ショートトラックは、男子の吉永一貴(愛知・中京大)、渡辺啓太(大阪・阪南大職)、女子の菊池純礼(山梨・富士急)、神長汐音(長野・全日空商事)ら平昌五輪代表が顔をそろえる。◇北海道の連覇を止めるのはどこかアイスホッケーは、昨年の八戸での冬季国体でも北海道がやはり強かった。北海道が成年で4連覇、少年で17連覇を達成した。2022年の国体開催地の栃木が成年、少年のどちらかでも北海道の連覇を止められるか。
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冬季国体概要 記事
総合成績の決定方法とは
◎天皇杯・皇后杯獲得を目指す選手たち国体では、天皇杯と皇后杯を獲得するため、47都道府県の選手たちが熱い戦いを繰り広げる。天皇杯は男女の総合得点で、皇后杯は女子のみの獲得得点で決まる。各競技ごとに、1位から8位まで順位によって異なる得点が与えられる。本大会と冬季大会を合わせた総合得点で競う。◇競技ごとに違う得点冬季国体では、個人競技のスピードスケートやショートトラックでは1位になれば8点、2位以下は1点ずつ減って8位には1点が与えられる。チーム競技のアイスホッケーの1位には40点、2位には35点というように5点刻みで減っていく。フィギュアスケートは2人1組の団体戦。2人の成績によって順位が決まり、1位の都道府県に24点が与えられ、2位は21点というように3点ずつ減っていく。いずれの競技でも8位以内に入って、得点を重ねようと選手たちは頑張る。このほか、大会に参加した都道府県には参加得点10点が与えられる。
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スピードスケート 記事
競技紹介 スピードスケート
◎国体はシングルトラック スピード競技には、ダブルトラックレースとシングルトラックレースの2種類の競技方法がある。ダブルトラックレースは、1周400メートルのダブルトラックに通常は2人の競技者がインコースとアウトコースで同時にスタートし、一定の区間内で交互にインコースとアウトコースを入れ替わって滑走する。国体では一つの競技レーンを使用して集団滑走するシングルトラックレースが実施されている。1周は387・36メートル。シングルトラックレースでは、数人の競技者が一つのレーンで同時にスタートし、タイムではなく着順で順位を決める。予選、準決勝での上位者が決勝に進出する。◇1000メートル以上では責任先頭制 集団のレースでは、先頭で滑走する競技者は空気抵抗で疲労しやすく不利となるため、国体では責任先頭制という規則を設けている。これは、距離によって決められた先頭責任の回数を完了した競技者を優先させ、順位を決定する制度。1位でゴールしても責任先頭回数を完了していなければ、順位が悪くなる。責任先頭制は500メートルとリレーには適用されないが、1000メートルでは1回、5000メートルでは4回などと距離によって回数が決められている。リレー競技は1チーム4人で編成される。中継地点ではバトンを次走者に手渡しして引き継いでいく。リレーゾーン以外での引き継ぎは失格となる。(了)
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ショートトラック スケート 記事
競技説明 ショートトラック
◎目まぐるしい展開に注目 インドアリンクに設けられた1周111・12メートルのトラックを使用して、国体では成年男女、少年男女では500メートルと1000メートルが実施される。リレー競技は成年男子が5000メートル(予選、準決勝は3000メートル)、成年女子が3000メートルで行われる。レースでは数人の競技者が同時にスタートして着順を競い、各レースの2位以上が勝ち抜いて、準々決勝、準決勝、決勝と進んでいく。500メートルと1000メートルの準決勝、決勝では4人が出場して競い合う。◇接触や転倒で予想外の結末も レース中はいつでも追い越しができる。その激しい順位争いが見どころだが、前の競技者を押したり、引っ張ったりするなどの妨害行為をすると失格になる。確実に次のラウンドに進出できるはずだった競技者の順位が、他の競技者の転倒や妨害などによって狂わされる事態が起きた場合には、レフェリーの判定によって次のラウンドに進出できる。リレー競技は1チーム4人で編成されるが、競技者の滑走順や距離は決められていないため、4人の走者はいつ、どこで何回中継してもかまわない。リレーゾーンもない。ただし、最後の2周は1人の走者が滑走しなければならない。 中継の方法はバトンを使用せず、実際のレースでは次の走者の腰などを両手で強く押すなどして「タッチ」する。速いスピードで目まぐるしく周回するこの競技では、接触や転倒などが頻繁にあるため、ヘルメットや手袋、ひざ当てなどの着用が義務付けられており、これを守っていなければ失格となる。接触や転倒がいつ起こるか、どの選手が勝つのか、ゴールするまで目が離せない。(了)
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冬季国体概要 記事
冬季国体概要 ①スケート国体編
◎冬の国民スポーツの祭典戦後の1946年に始まった国内最大の総合スポーツ大会、国民体育大会。雪と氷のウインタースポーツは冬季大会として実施されている。76回目を迎える2021年は氷上競技のスケート・アイスホッケー競技会が1月27~31日に愛知県と岐阜県で、雪上競技のスキー競技会が2月18~21日に秋田県で開催される。スケート・アイスホッケー国体が愛知、岐阜両県で開催されるのは、12年の第67回大会以来9年ぶり2度目。秋田県でのスキー国体は13年の第68回大会以来8年ぶり8度目となる。今回は新型コロナウイルスの感染禍で初めて開催される国体であり、両大会とも万全の対策で本番に備えている。 ◇愛知・岐阜は最も西のスケート国体氷上のスケート・アイスホッケー国体は、陸上、水泳など夏・秋のスポーツが実施される本大会翌年の1947年に初開催された。開催地は青森県八戸市で、当時実施された競技はスピードスケート、フィギュアスケート、アイスホッケー。その後、冬季大会を本大会と同一年開催とするため、第2回大会では実施されず、第3回大会から再開。国体が現在の都道府県対抗形式となり、天皇杯(男女総合優勝)・皇后杯(女子総合優勝)が創設されたのも第3回大会からだ。80年の第36回大会からはスケート競技に入っていたアイスホッケーが分離され、単独競技として競技別成績の対象となった。雪と氷が欠かせない冬季大会は、本大会のように47都道府県の持ち回り開催の規定はない。スケート国体に関しては1周400メートルのリンクが必要なスピードのように競技が実施できる都道府県が限られ、圧倒的に東日本での開催が多い。今回の愛知、岐阜両県は開催地として最も西に位置する。01年からはスケート競技にショートトラックが正式採用され、現在はスピード、フィギュア、ショートトラックのスケート競技とアイスホッケー競技が実施されている。 ◇南国からも参加国体は大会ごとに開催地独自のテーマ(愛称)が付けられる。今回のスケート国体は愛知県が「夢!きらリンク愛知国体」、岐阜県は「ぎふクリスタル国体2021」。愛知ではフィギュア、ショートトラックが名古屋市の日本ガイシアリーナで、アイスホッケーが豊橋市のアクアリーナ豊橋と長久手市のモリコロパーク・アイススケート場でそれぞれ行われ、岐阜ではスピードが恵那市のクリスタルパーク恵那スケート場で実施される。恵那スケート場は屋外リンクで、その他は室内リンクだ。スケート・アイスホッケー国体の参加者は選手、役員ら毎回1700人ほど。選手はスケート競技が4月1日時点で19歳以上の「成年の部」と中学3年生から高校生までが対象の「少年の部」、アイスホッケー競技が同じく19歳以上の「成年の部」と高校生対象の「少年の部」に分かれる。競技の特質上、スケートが盛んな北国が強いが、南国の沖縄県からも参加。全国のスケーターたちが郷土代表の誇りを胸に氷上で熱い戦いを繰り広げる。(了)
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フィギュアスケート 記事
競技説明 フィギュアスケート
◎銀盤を彩る採点競技フィギュアスケートは銀盤を滑走しながらジャンプやスピン、ステップなどを音楽に乗せて技を競う採点競技。1990年までは氷に図形(フィギュア)を描き、その正確性と滑走姿勢を競う「規定」と呼ばれた演技もあったが、これが競技名の由来だ。リンクの広さは60メートル×30メートルが基本。スケートは刃の爪先がギザギザになっており、その部分でジャンプの踏み切りなどを行う。◇国体はシングル2人のチーム戦国体では男女のシングルのみ実施され、ペアとアイスダンスはない。成年の男女、少年の男女の4種目で、それぞれ都道府県単位で2人1組のチームとなり、最大16チームが出場。まずショートプラグラムを行い、上位24選手がフリーに進む。個人順位とは別に、チーム2人の合計順位で決める都道府県対抗の団体戦方式で争うのが特徴だ。ショートプラグラムは成年、少年とも演技時間が2分40秒(前後10秒許容)。時間内で三つのジャンプ(アクセル系、単独、連続)、三つのスピン(フライングスピン、スピン、スピンコンビネーション)、一つのステップの7要素をこなす。フリーの演技時間は成年が4分(前後10秒許容)、少年が3分半(同)。最大7度のジャンプ、最大3度のスピン、そしてステップを自由に組み合わせて演技できるが、得点に加算される要素には制限がある。見どころのジャンプは6種類。難易度を示す基礎点が最も高いのが半回転多いアクセルで、前向きで踏み切る。ほかはすべて後ろ向きで跳ぶ。左回転のジャンプでは、右足で入り左足の爪先を突くのがトーループ、突かないのはループ。左足で入り右足を振り上げて跳ぶのがサルコー。ルッツは左足の外側、フリップは左足の内側のエッジに乗りながら右の爪先を突いて跳ぶ。採点はショートプログラム、フリーともに技(要素)の難易度、出来栄えを見る技術点、演技全体の芸術性や表現力を評価する演技構成点に分かれ、両方の合計点で争われる。(了)
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アイスホッケー 記事
競技説明 アイスホッケー
◎氷上の格闘技アイスホッケーは氷上の格闘技と呼ばれるチーム対戦競技。スピード感あふれる展開と激しい接触プレーが見ものだ。米国、カナダを拠点とする北米プロリーグのNHLは人気が高い。試合は1チーム6人で対戦。スティックを使って、直径7.5センチの円形のパック(硬質ゴム製)をパスしながら幅183センチ、高さ122センチのゴールに入れ合う。フォワード(FW)3人、ディフェンス(DF)2人、ゴールキーパー(GK,ゴールテンダーとも言う)1人の編成が基本で、選手はヘルメットや頑丈な防具を着ける。スケートの刃は丈夫で小回りが利くように短く厚い。プレー中は自由に選手交代ができるのが特徴で、1、2分ほどで目まぐるしく入れ替わる。危険防止のため反則の種類も多く、その重さによってマイナーペナルティー(退場2分)、メジャーペナルティー(退場5分)などを科される。退場の間は人数が多くなったチームが得点チャンスとなる。 ◇国体は男子の成年・少年国体は男子のみで、社会人・大学生らで編成する成年と高校生の少年が実施され、トーナメント戦で優勝を争う。参加チームは成年26、少年13。試合時間は3ピリオドに分け、準々決勝までが各ピリオド正味15分の計45分、準決勝・3位決定戦・決勝は各ピリオド正味20分の計60分。ピリオド間に10分の休憩を設ける。同点の場合は、3人対3人(GKは別)による5分のサドンデス延長戦。それでも決着しない場合はGKと1対1でシュートを打つペナルティーショット・シュートアウト戦を3人ずつで行う。なおも差が出ない場合は1人ずつのサドンデスで勝者を決める。(了)