少年男子A100メートルを制した関口裕太(新潟・東京学館新潟高)のフィニッシュ(中央)
第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」の陸上第2日は7日、宇都宮市のカンセキスタジアムとちぎで行われ、少年男子A100メートルは関口裕太(新潟・東京学館新潟高)が10秒63で優勝し、高校総体との2冠に輝いた。2位は大石凌功(京都・洛南高)で、3位には福沢耀明(長野・佐久長聖高)が入った。
◇悪コンディションの中、新星が貫禄のレース
冷たい雨が降り続くカンセキスタジアム。高校総体を制している関口は引き締まった表情で第5レーンのスタートラインに。序盤からゴールまで力みはなく、安定したピッチを刻みライバルたちを振り切った。悪コンディションのため自己ベストの10秒37には及ばなかったが、貫禄のレースで2冠を達成し、「自分のリズムを崩さずに走れた。条件が悪い中、優勝を成し遂げほっとしてます」。
表彰式で笑顔を見せる関口
8月の高校総体は初出場ながら向かい風0・6メートルの中、10秒38の好タイムをマークして頂点に立った。この種目で新潟県勢の優勝は実に73年ぶりだった。高校1年のベストは10秒80で高校2年が10秒74。「両膝の故障で伸び悩み、苦しんだ」2年間だった。全国的には無名の存在が今年になって一気に頭角を現した新星は、「世界で活躍する選手になりたい」と高みを見据える。